世界中で大流行しているコロナウイルス。
ついこの前まで「対岸の火事」のような対応しかしてこなかったオランダでも、この短期間で感染者数は一気に増え900人を超えました。この異常な増え方はオランダの人口を考えると日本の10倍とか。
今や流行の中心はヨーロッパと言われていますし、オランダもイベントの中止やリモートワーク、不要不急な外出の自粛、美術館や博物館など大きな施設の閉鎖など、緊急特別措置が行われています。オランダの小学校はまだ休校にはなっていませんが、本日午後(3月15日)に学校閉鎖を実施するかどうかついての審議があるらしく、もしかすると明日から小学校も休校になるかもしれません。
そんな中、先日からオランダのスーパーマーケットでも買い占めが始まっています。
たまたま私の自宅の前には大きなAh(アルバートハイン)というスーパーがあるのですが、昨日土曜日は朝から夕方までひっきりなしにお客さんが訪れ、駐車場は常にいっぱいでした。もちろん、だれもかれもが大きなカートにたくさん買い込んでいます。パスタや缶詰などの保存の効くものだけでなく生鮮食品までもがすっからかん。
我が家は、いつもお米は多めにストックしていますしうどんもラーメンもある。生鮮食品はきっと毎日補充されるだろうということで焦って買うことはしませんでしたが、その光景を見ているとなぜか不安にかられてお弁当につかうパンをいつもより少し多めに買ってしまいました(ごめんなさい!)
そして今朝、野菜とミルクが欲しくて朝一でAhへ向かったら、まさかの開店待ちのひとだかり!行列するのが嫌いなオランダ人がスーパーが開くのを今か今かと待っているんです。もう笑っちゃいましたよ。
なんだ、この異常事態は!?
でもご安心を!!!!!
昨日の今日なので確かに店内の商品まだ十分に補充されていませんでしたが、店員さんたちが一生懸命大きなワゴンを運びながら商品の補充をしていましたし、卵もミルクもハムもチーズも、きゅうりもトマトもブロッコリーもりんごもみかんもありました。
もちろん、トイレットペーパーもティッシュもありました。
その時なかったものもきっと、これからあの店員さんたちが補充してちゃんと店頭に並ぶのだと思います。
この殺気立ったお客さんの中にあって一生懸命商品を補充してくれている彼らには本当に頭が下がりますし、感謝しかありません。一人でたくさんのワゴンを引っ張り必死に陳列しているその姿には涙さえ出てきます。
だから、もう本当にみんな買い占めなんでばかなことはやめてほしい。
一人の力は小さいかもしれないけれど、一人一人が理性的な行動をとることが最も大事で、この異常な買い占め連鎖を断ち切ることにつながると思うのです。
空っぽの棚を面おもしろがってSNSにあげるよりも、ちゃんと買えますよ、ありますよ、ってあげる方がどんなに意味があるか。どんなに首相が「やめましょう」って言ったて効果はない。空っぽの棚の写真を見て不安にならない人なんていないんですから。群衆心理なんでそんなもの。だから空っぽの棚をSNSにあげるのは個人的に反対です(夫にはそれはお前の意見で俺はそう思わないって言われましたけど)。
パンは毎日焼かれるし、生鮮食品だって毎朝大きなトラックで運び込まれています。スーパーで働いている人だって同じようにコロナウイルスの危険に晒されているんです。彼らはいつ自分たちの食料を買いに行けばいいんですか?市民の移動や行動が制限されている国でも、生きていく上で必要なスーパーや銀行などはオープンしています。
今日、私は買おうと思っていたものは全て買えました。
しかも、ずっと売り切れてたハンドジェルもゲット!
みんなが食料備蓄に奔走しているのを横目に、「もしかしたらそろそろ入荷されているかも」とすでに注目度の下がった(すでにみんなが買い占めをし終わった)石鹸が置いておる棚を見に行ったら、、、あるじゃないですか!
値段も適正価格。数はそんなにありませんでしたが、ちゃんとありました。もちろん買い占めはしてきませんでしたよ。
幸か不幸か、最近では朝起きてまずニュースでコロナ関連の記事をチェックするのが習慣になってしまいました。オランダでは英語が話せれば仕事もできるし生活もできますが、やはりこういう非常事態の時は一次情報をオランダ語でキャッチできるのはメリットですね。英語でも日本語でも後から情報はキャッチできますが、やはり時差はないほうが安心感があります。
ちなみに、必要に迫られると語学は上達する(苦笑)。夫は英語が同じように上達しているようです。
コロナの影響、悪いことばかりでもないかも(笑)
とにかく、ここまで広がってしまった以上やれることは自己防衛のみ。不必要に不安にならないで普段通り笑って過ごしたいですね。
いまは、心おだやか生活にはやく戻れるよう祈るばかりです。