「言葉としての漢字」が今年のテーマ

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年末年始を日本の家族と一緒にたのしく過ごし、また、寒くて暗い真冬のオランダに帰ってきました。

相変わらず、スキポール空港に降り立つとどんよりとした空が目に飛び込んできて若干気が滅入りますが、やっぱりフライドポテトは最高に美味しくて、おせち料理に飽きた私たちはピザとポテトを堪能しました(笑)

日本で過ごしたたった2週間で、下の子の日本語がものすごく上達したり、上の子がたくさん漢字を読めるようになったりと、日本語環境にいるだけでこんなにも違うのか!と驚いたのですが、その分、私のオランダ語はどんどん後退し、さっそく年初めのオランダ語の授業についていくのに相当苦労しています。

 

今日は、そんな日本語学習についてちょっと書きたいと思います。

 

去年の12月を最後に、日本語補習校をやめた長男。

散々悩みましたが、毎週土曜日のサッカーの試合と大量の宿題との両立には限界があり、ユトレヒトからアムステルダムまでの移動時間も含め、もっと時間を有効に使おうということに。

その結果、今年からは毎週土曜日のサッカーの試合後は、家でパパと一緒に日本語学習を始めることにしました。

どんな風に勉強するのかしら?と興味津々だったのですが、これが意外と面白かったのでちょっと紹介します。

 

まず、好きな本(漫画を除く)を長男に選ばせます。

その中から1話、もしくは1章を選んで音読させます。

そのあと、読んだ部分の内容を決まった文字数で要約させます。もちろん時間制限あり。

この要約はパパも一緒にやるので、音読もパパが聞いてわかるようにしっかり読まないと何度もやり直しさせられます。

先日は、制限時間15分、200文字で要約しようということになり、慣れない息子は四苦八苦。

文字数が足りなかったのかオーバーしたのかわかりませんが、200字に収まらなかったらしく、やり直しを強いられて泣きそうになってました(笑)

それでも2回目はなんとか時間内に要約を終え、パパの要約と読み比べ。

どちらの要約がいいか悪いかではなく、ひとつのお話をどういう風に要約したかで、どこに重点を置いたのか、どう解釈したのか、その比較ができてとても興味深かったです。

さらに、自分の頭で考えて文章を作る(もちろんその過程で言葉や漢字も覚えます)という総合的な日本語学習のいい練習になっていたように思います。

これを1時間で集中してやろう、というのがパパの方針のよう。

その日は初回ということもあり、1時間15分かかっていましたが、とっても集中してやっていたので、横で見ていた私はあっという間に感じました。

補習校までの往復の移動時間を勉強に当てたと思えば、なんて時間の有効利用!

 

ただ、それだけでは漢字を覚えるには不十分なので、そこは私が週に2回、ドリルを使って補習しています。

最近気に入っているドリルが「出口先生の頭が良くなる漢字 3年生」

これ、まだ始めたばかりですがなかなかいい教材です。

なにが良いかというと、漢字をただ暗記するのではなく「言葉として覚える」ことに重点が置かれている点!

以下抜粋

—-この本は漢字を単に覚えるのではなく、言葉として使えるようにするために本です。漢字を自在に使うためには漢字の意味を知り、文章の中でその漢字がどんな言葉として働いているのかを知る必要があります。—-

そう、ただ暗記するだけではダメなんです。

このドリルの中では、3年生が習う漢字がテーマごとにわかれています。例えば、食べ物に関する漢字、人間の体に関する漢字、自然に関する漢字、など。

そのテーマごとに分けられた漢字を、文章を組み立てながら言葉で覚えていく練習をします。

しかも、似ている言葉が並んでいて、その中から与えられた文章に一番しっくりくる言葉を選ばせるので、1度で3個分の言葉を覚えたりできるんです。

たとえば、

きごごろ、できごごろ、ものごごろ、

この中からこの文章に合う言葉を漢字に直して書きなさい。

というふうに。

ちなみにこの3つ、うちの息子はどれも知りませんでした。

なので、問題を解く前に全ての説明が必要。

もちろん、広辞苑で調べながら例文も幾つか添えて、ちゃーんと説明しましたよ。

この作業、実は親の方も結構大変です。なんせ、いつもなんとなく使っている言葉の説明を求められても、あれ?うまく言えないという状況に陥るんです(苦笑)

感覚で使っているので、いざ説明しようとしてもできない(笑)

 

オランダに住んでいると、ただ漢字を暗記しようとしてもその漢字を普段の生活で書くことも見ることもほぼないのですぐに忘れてしまいます。

だから、文章の中で言葉として学習しないと、そもそも覚えられないし意味がわからない。

それでも、そういう日本語を使う場所は家、もしくは限られた日本人のお友達とだけ。

だ、か、ら!本を読むことがすごく大事なんです。

たとえ漫画でも。

あれから息子が、「できごごろ」や「ものごごろ」を使ったのを聞いたことがありませんが(笑)

それでも、いやだからこそ、普段から私もドリルで習った日本語をあえて使うよう心がけてます。

子どもは親、特に母親が使う言葉の影響をすごく受けるといいますからね。

 

こんな風にして、我が家の日本語学習 2019年版は始まりました。

補習校を離れてしまったので、毎週会えていたお友達にあまり会えなくなってしまったのは残念ですが、そこは、個別に遊ぶ約束をすることにして、今までよりも時間を有効に、ストレスは少なく、そして意味のある日本語学習ができればいいかな、と考えています。

日本語を習得するのは目的そのものではなく、「習得した日本語でなにをするか」が一番大事なことだと個人的には考えています。

今の所、長男は「日本語のできる(喋れる、読み書きできる)サッカーのオランダ代表になる」ことが目下の目標のよう(笑)

息子の目的についてはなんだかよくわかりませんが、語学習得に限らず、成し遂げたい目標をただの通過点にして、その先に見えるさらなる景色を想像、イメージすることがとても大事だと思うのです。

 

まだまだ始まったばかりですが、試行錯誤しながら親子でたのしく(なるべく喧嘩をせずに穏やかにw)頑張ろうと思います!

 

 

 

 

 

 

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