マルチリンガル教育セミナー

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オランダに住んでいると、「子どもがマルチリンガルになっていいよね」とよく言われます。

たしかに、子どもの語学習得の早さには目をみはるものがあり、私なんかは到底追いつけません。

でも、何もせずとも自然に身につくわけでもなく、、、

今、長男はオランダ語の補習もしてるし、土曜日は日本語補習校に通って漢字を覚えるのに悪戦苦戦してます。

 

そもそも、日本語オンリーで育ってきたモノリンガルな私が、マルチリンガルな子育てを簡単にできるわけもなく、

また、いったい息子たちが今どんな問題を抱えていて、自分の状況をどう感じているのかさえも想像できません。

なので、しょっちゅう語学に関してはいろんな壁にぶち当たります(苦笑)

 

そんな時に知ったのが先日行ってきた「マルチリンガル教育セミナー」。

あまりこの手のセミナーには興味がなかったのですが、一度、専門家の意見や見解も聞きたいし、友人が主催していたというものあって参加してきました。

ちなみにこの友人自身も帰国子女でマルチリンガルな環境で育った経験があり、そこから得た教訓や子育てアドバイスなどもとっても参考になりました。

 

セミナー本編では、ライデン大学日本語学科で日本語を教えている山本絵美さんから、多言語主義時代を生きる子どもたちを育てる上での、たくさんのヒントやアドバイスを聞けました。

基本的には、母語がしっかりしていれば第2、第3言語は身につきやすいということのようですが、印象的たっだのが「トランスランゲージング」という考え方。

トランスランゲージング、とは

知っている言語(日本語、英語、オランダ語など)や絵文字、画像、音声などの「記号システム」を境界線なく使う行為で、されにこれは多言語主義時代に限らず昔から人類がしてきた行為だというのです。

例えば、日本語の「民主主義」という概念をわざわざ日本語で説明したりせず、英語やオランダ語など他の言語に置き換えて理解したり、時や場面に応じて使う言語を使い分けたりもすることのようです。

 

なんで印象的だったかというと、「べつに日本人だからって全てを日本語で理解して考えなきゃいけないわけでは無いんだ」と思ったら急に楽になったから。

長男の国語の宿題を見ている時、新しい言葉の意味を教えるのにオランダ語に置き換えたほうが理解できることがよくあって、それってどうなのってショックだったんです。

なんで日本人なのに日本語よりオランダ語の方が理解しやすいわけ?と。

ま、でもトランスランゲージングしてるならそれもわかるし、その行為を肯定してもいいのか、と。

 

他にも、

「日本語おばけ」に取り憑かれないで!日本語なんて勉強しようと思ったら大人になってからでもできます(ライデン大学では3年間で小6までに習う漢字1000字を覚えさせるらしい)

オランダの小学校の先生は基本的にポジティブなことしか言わないけど(ちゃんと見てない可能性あり)、それが返って危険!ネガティブなことほどちゃんと聞いて子どもの様子をしっかり把握してください

オランダのCitoテスト(小学校卒業時に受ける全国共通テスト、それで進学先が決まる)はなかなか手強く、親の文化資本が問われます、とか、

ほんといろいろ興味深い話が聞けました。

あ、他人と比べない、自分の子に勝負できる何か(サッカーやピアノなど)を身につけさせる、それらは全て自己肯定感につながります。というものありました。

 

日本で子育てしていても役立つような話ですね。

 

ちょうど先日、次男が4歳になる2月から小学校へ入るので、言葉や行動、精神的な発達度に関する調査資料を仕上げたばかりなんですが、次男もやっぱりまだまだオランダ語が弱く、学校へ行ってからどうなるかな、といったところ。

次男は2歳になる前からオランダで暮らしているので、ほんと、頭の中がどうなっているのか長男より想像できません(笑)

家では、日に日に日本語が上手になって頼もしい4歳になりつつあるのに、プレでは全く喋らないらしいし(汗)

まさに、これから息子たちの頭の中には日本語、オランダ語、英語、といろんな言語が存在してくようになり、時と場合によって使い分けるトランスランゲージングをしながら生きていくんだろうな。

羨ましいというか、想像を絶するというか、、、

 

今私にできることって、、、

焦らず、他人と比べず、息子たちを信じて伴走していくことなのかもしれません。

伴走するためには、もちろん自分自身もオランダ語をもっと勉強しないといけないんですけどね(苦笑)

 

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